子どもたちの大好きなおやつ

カーク


レバノンのパレスチナ難民キャンプの子どもたちも日本の子どもと同じように甘いものが大好き。
子どもたちに聞いてみたお気に入りのスイーツについてお話します。

シャティーラの幼稚園クラスではお腹を空かせた子どもや栄養バランスの優れない子どもが多いため、毎日給食を配布しています。温かいご飯や炊いた豆、「シャリーア」と呼ばれるミニパスタが配布される日もあればキュウリやチーズ、ザアタルにパンという献立もあります。
子どもたちに「スイーツ」の一つとして認識されているのは、「カーク」と呼ばれるビスケットのようなものを温かい牛乳に浸したメニュー。カーク自体はチョコレートのように糖分が高くなくヘルシーでカルシウムが豊富に含まれている牛乳と合わせることで不足がちな栄養素を同時に補うことができます。

幼稚園では子どもたちに「トゥルモース」という炊いた豆のお菓子も配布しています。併設されている歯科クリニックの歯科衛生教育の効果もあり、センターではチョコレートやポテトチップスなどの持参を禁止し、伝統的な知恵を活かした豆やカークが配布されています。ちなみに、トゥルモースはお買い得で110人余りの子どもに配布するために3kgを購入しても約600円と財政的な負担になりません。

トゥルモース

 
子どもたちに、「おうちではどんなお菓子を食べているのかな?」と尋ねてみると「ムハラビーヤ(サフラブ)」や「スフーフ」、「ライスとミルク」、「チョコレート」や「ママの手作りケーキ」という声が上がりました。家庭で簡単に作れるムハラビーヤは温めた牛乳にコーンスターチ、砂糖、バラ水を加えて冷やして食べる牛乳プリンのようなものです。寒さの厳しい冬場は、温かいままのムハラビーヤにシナモンパウダーをかけ「サフラブ」という飲み物としていただくこともあります。


  
スフーフは路上でお菓子売りが売っている姿も見かけますが、ザフラン(もどき?)で黄色に色づけたスポンジケーキです。ザフラン粉で色つけている料理はこちらではよく見かけますが、美味しく見るように黄色を加えるようです。小麦粉類、砂糖、牛乳、バター、ベーキングパウダー、黄粉を混ぜてオーブンに入れるだけですので簡単に作れ、あっさりした甘さです。ライスとミルクは「ライスプディング」と同じような感覚です。日本人の中にはライスプディングは苦手という方も多いように思いますが、キャンプの子どもたちには人気のスイーツです。

子どもたちには高級スイーツとして認識されているのが、クナフェやバクラバです。ソーシャルワーカーによるとクナフェは家庭で作ることもあるといいますが、アッカウェ、マジュトゥーレという2種類のチーズが必要で、チーズの塩抜き作業が必要となるため手軽にというわけにはいきません。

ワーベルキャンプで子どもたちのワークショップを開催した際、子どもたちが前から食べたいと言っていたクナフェを提供すると、アタルというはちみつのような甘いソースをたくさんかけて美味しそうに食べていました。ワーベルキャンプは都市から離れた内陸地にあり食糧難に苦しんでいる家庭が多いため、日々の食事を確保するのに精一杯という家庭が多いように思います。キュウリやバナナが子どもたちにとっては重要な食事であり、スイーツと同じように楽しみな一品なのです。


2015.04.15 | | 2015レバノン・シリア

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